「○曲署に来た男」

	ざわざわ
	「全員その場で聞けぃ！」
	ピタリ
	「我が署に新人が転属してきた」
	「あけぼの署から転属して参りました、魔弾銃士リュウガンオーこと不動銃四…
	「みんな、今日からオッサンと呼んでやってくれ！」 「ええっ！」
	「ははは、 　驚いたかもしれないが、我が署ではみなニックネームで呼び合うのさ」 「いやそうゆうことじゃなくて…」
	「なんでオッサンなんだって…」 「署員を紹介しよう！ 彼は 『はっちゃく』 はっちゃけた男だ」 「よろしくなっ！」 （ダメだ、聞いてねえ…）
	「『ブキッチョ』だ。 射撃とか捜査とか細かいことは苦手な男らしいヤツだ」 （そりゃまずいんじゃねえか？）
	「『マニア』。 特撮大好き刑事だ」 （仕事と関係ねえ！）
	「『ホンカン』。 交通課配属で派出所勤めだ」 （じゃあなぜここに？）
	「『ロボ』。 見ての通りのデク人形だ。 電気代がかさむのでそろそろ捨てようかと思っている」 （ひどい上司だな…）
	「『センチャン』 逆立ちするとアイデアのひらめく推理力抜群の刑事だ」 （ようやくまともそうな人が…）
	「だがオレよりモテるので気にくわん。 くやしいから現場には出してやらんのだ」 （やな職場にきちまったなあ…）
「伝統芸」 につづく→

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