密林の新世紀

前回までのあらすじ
 はるばる密林までやって来たものの、過労のため、失神してしまったサンタ。
そして今、ジャンヌ先生(注:獣医)の全身全霊をこめた治療が始まった!

 ああ、なにか遠くで声が聞こえるのう…

「…これは手術しかないわね!ワトソンくん、麻酔、そしてメス」
「うき、うきき」
「うふふふふ、さあ、切るわよ〜」

 ああ、なんだかいかん、いかんぞ、やめてくれ〜〜…

はっ!

「わ、わしはいったいどうしていたのじゃ?なにやら恐ろしい夢をみたような…」

「あら、意識が戻っちゃったみたいね」

「よかったー、手術しないでも治ったよ?」

「つまんないわ、ワトソンくん、帰るわよ」

「なにかすごく危なかったような気がするのう」

「大丈夫?」

「おぬしが助けてくれたのか。
ほうほう、良い子にはプレゼントを!さあ、なんでもほしいものをいってみなさい」

「そ、それじゃあ魔女をやっつけられるようなものを」

「ほっほっほ、そんな簡単なことでよいのか。
心配せずとも、悪い魔女なんぞには、
わしのこの!

「あ」

「ムチを!」

「それへび。」

へ・び???

かぷ。

「うーん、うーん」

「また倒れちゃったよ、この人」

「ひとりでクリスマスも新年もこなすとは、ただものではないわね…」

全世界のアイドルサンタクロースの根性に感心しつつ、つづく


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